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遠く離れても人間同士をつなぐ日本的な風習

お中元 生活雑記

年賀状や、お歳暮、結婚式に銀婚式、ひな祭りに七夕など、日本にはたくさんの文化や風習があります。

今回は、人間関係の視点から捉えてみることにしました。

接点がなくなった関係をつなぎ続ける機能

例えば職場の同僚や、町内のご近所さんなどは、普段から顔を合わせるたびに挨拶をします。

少し元気がなさそうだとか、良い事があったのではないかなどと、表情を見ると多少の事はわかるような関係の近さと言えるでしょう。

このような関係においても、年賀状の交換やお歳暮のやり取りは行われます。お互いの均衡関係を維持するような意味でもあるのでしょうか。近しいからこそ欠かしてはいけないのかもしれません。

辞めた同僚との付き合い

もし、仕事を退職したら、同僚とは接点がなくなってしまいます。距離が遠ければ、もう二度と会うこともない関係になってしまうかもしれません。

新幹線や飛行機が馴染み深くなかったころはよりこの意味合いは強かったと思います。今生の別れとはよく言ったものです。

ですが、せっかく仲の良かった人と、本当に最後にしてしまって良いのでしょうか。

そこで日本文化には、年賀状やお歳暮があったことを思い出すと、少し救われたような気持がします。

もちろん、実際に会うのとは違いますが、それでも、縁が切れていないことを実感できるのではないでしょうか。

このような思いが、我々に年賀状を書かせる動機の一つになっているのではないでしょうか。(もちろん書いた年賀状が一方的で、相手方からは何の便りもないという寂しい現実に直面することもありますが)

また、ランチパスポートを送るなどあっても良いように思います。

友人同士のネットワーク

友人のような関係では、IT機器を用いて、SNSやメールなどで通信する人も多いでしょう。

大学で知り合った友人は、地元に帰るなどして、遠方に住んでいることが多い関係だと思います。

風習もし、遠方の友人同士でお歳暮のネットワークが構築されたら、それはなんとも心躍る展開です。地元の名産品を日本全国の友人とやり取りするのですから、各地の珍味を口にできるのです。果物や蟹を送ってくれる友人がいるかもしれません。

お中元農家の関係であれば、お米が届くかもしれません。

日本は良い文化を築いてきたと思います。

最近では、全国の物が、インターネットで手に入る時代になり味気なくもあります。しかしながら、地元に住んでいる人のみぞ知っていることもあると思います。饅頭屋と言えども、あの饅頭屋でないと駄目であるとか、テレビに出ている饅頭屋より本当はもっとおいしい店があるなど、こういったことはあるはずです。

インターネットで「おいしい」と騒がれていた饅頭屋であっても、地元の人は誰も寄り付かないなどということも現実にあるのです。

もちろん無理に維持することではありませんが、やはりこの文化は大事にされたいものです。逆にわずらわしいと感じることがあってもそれもまた当然の気持ちだと思います。