例えば、何かの資格試験を勉強するとき、どのような勉強方法を取るでしょうか。
参考書や問題集をひたすら解く人、講習に通う人、電車の中で専門書を読む人、というように、勉強に仕方は人によって異なります。
しかし、人の勉強方法を見ていて、あまりにもったいないやり方をとっているように見えることがあると思います。そのような時、自分の使っている参考書を貸したり、勉強会に出てくるように言う人もいることでしょう。
人から勧められた勉強方法がうまくいくとは限らない
しかしながら、不思議なことに人から勧められた方法が必ずしもうまくいくとは限りません。
英語の勉強には、手を動かすことが必要だと考える人が、電車の中で参考書だけを読んでいる友人を見たら、疑問を感じるでしょう。しかし、その人はそれが一番自分に馴染むやり方だったのです。
その場合、いかに良い方法を知っていても、友人には押し付けになってしまう可能性の方が高いようです。
勉強がはかどるときというのは、自分だけのやり方を見つけたときなのかもしれません。
これらのことは勉強だけのことではなく、カウンセリングにおいても、大事な感覚であると思います。仮にカウンセラーが、もっとこうしたら良いと思いついたとしても、それがその人に馴染むかどうかはわからないものです。
アドバイスを考える際にも、この視点は重要だと考えています。
人から影響を受けないようにすること
逆に考えると、人からあまり影響を受けずにいた方が、自分のやり方に徹することができ、結果につながりやすいとも言えないでしょうか。
良かれと思って、人の意見を参考にしようとたくさんの場所に出かけたりするものですが、それが仇となっている可能性を検討することが有益な視点をもたらす可能性もありそうです。
他との交流を避け、孤立していることを世間は多くの場合嫌うものです。
なんとか、あの人をひきずり出そうなどと日々考えている人がいることも事実です。
なんとなく魅力的に思えることでも、本当にそこにでかけることは自分に有益なことか、用心深く検討なさっても良いのではないでしょうか。決して悪いことをしているわけではないと思います。
人は、簡単に「~した方がいいよ!」と言い放ちます。このようなセリフを聞くと自分が出遅れているかのように感じますが、事情やいきさつはそれぞれなのですから、そんなに単純には行かない場合もあるのではないでしょうか。
もし、誰かの意見を聞こうとする場合には、じっくりと、安全に相談なさるなどの方法を取られた方が、自分のスタイルを守れるように感じています。